<大パンダ>


 第1景  「ある日のアレルギー外来にて」 (2001.11.12)

  勤務病院の同僚の脳外科医師のYさんの奥さんと三歳のみゆちゃんがアレルギー外来を受診しました。先週はずいぶんと喘息発作が出ていたらしいのです。家庭で追加で吸入をしたり、あらかじめ渡してある気管支拡張剤の頓服を追加したり、がんばっていたようです。

  ご持参の「ぜんそく日記」を見ながら、わたくしは忠告しました。

「ほんとうは発作二日目のこの日あたりであきらめて、受診してくださるとよかったんですよ。今回は結果としては、がんばってセーフでよかったんですけどね。」

「だってそうすると、たぶん入院ですと、おっしゃられるのが恐かったんです。」

と、すなおな若いお母さん。
  たしかにね、そうおすすめしたかもしれません。
  みゆちゃんは今日は元気に聴診上も異常なく、

「また来るねえ、バイバイ。」

とカーテンの向うにクマのぷーさんのリュックの背中を見せながら消えて行きました。


  
  病院は元気になって行くところ   大倉なつ子